ターボが壊れる原因

主原因を直さずに交換しても同じ不具合が発生するかも!!

ターボチャージャーが壊れる原因は下記のようにいくつか考えられます。
この中にはターボチャージャー本体ではなく周辺部分やエンジンの不具合、さらには取り付け時の少しの不注意が原因になっている場合があります。
ターボチャージャー以外の不具合が原因である場合、せっかく交換をしてもまた壊れる可能性がありますので、交換前には必ず点検をしましょう!!

1.異物飛び込み
●原因(吸気インペラー)

 1.インペラ締め付けナットがエアクリーナー、吸気パイプに残っていて吸い込まれる。

2.ターボ取り付け時に異物が入ったりワッシャーやウエスなどを残したまま組み付けてしまう。

●原因(排気インペラー)


1.エンジン破損物(バルブ、リング等の破片)

2.排気マニホールド内の忘れ物異物

※ご注意

コンプレッサーのナットが緩んで外れ、そのナットがエアクリーナー吸気パイプ゚に残ったままでターボを取り替えると、ナットがターボ゙に吸い込まれて、取替えたターボ゙を壊してしまいます。
(このような事例が以外に多いんです!!)

ターボ交換時には、取外したターボを吸気入口から覗いてナットが付いているか必ず確認してください

2.オイル供給不足、油膜切れ

エンジンからのオイル供給が不足したり油膜切れを起こすと、超高速で回転しているシャフトは瞬間的に高温になり(真っ赤になります)ベアリングと焼き付いてしまいます。

焼きついたシャフトは、右の写真のように焼きが入った紫色(テンパーカラー)が残ります。

●油膜切れの原因

1.給油パイプ、ユニオンボルトのスラッジによる詰まり(排気マニホールドの熱でパイプにスラッジ生成)

2.取り付け時など、ターボにオイルが十分に行き渡らない状態での急加速

3エンジン油量不足

4.オイルポンプ不良による油圧低下

3.オイルの汚れ、ゴミ・異物の混入

オイルの汚れやゴミの混入があると、シャフト軸受け部(右写真)やベアリング表面に強いかじり傷が残ります。

●オイル内にゴミが混入する原因


1.ターボ交換作業時にゴミが混入、またはオイルパイプの残留スラッジがターボに流入

2.オイル交換作業時にゴミが混入

3.エンジン焼き付き等によって金属片、破片が混入

4.オイルフィルターの損傷、劣化、詰まり

5.オイルフィルターのバイパスバルブの作動不良

6.劣化したオイル

スラッジが混入したターボオイル入口→→

◎他に原因があるとターボを交換しても症状はよくなりません!!
●ターボを交換しても排気管から白煙、オイル漏れが止まらない

1.交換前のターボから漏れたオイルがマフラー内の残っている場合があります。

2.エンジンのブローバイ過多(または適正に排出されていない)によりターボチャージャーのセンターハウジング内部がプラス圧力(通常はマイナス)になりオイル漏れをおこす場合があります。

3.エアクリーナーの詰まりで吸気側からオイルが吸いだされる。

●ターボを交換しても出力不足、加速不良が改善されない

1.アクチュエーターの圧力調整不良、作動不良(ブーストが上がりすぎても燃料カットを起こして加速不良になります)

2.排気バイパスバルブ(スイングバルブ)が固着等を起こし排気ガスが逃げてしまい、ブーストが上がらない

●ターボからの異音

1.空気及び排気ガスの配管つなぎ部分からの漏れによるビビリ音、笛吹き音

2.羽とハウジングの干渉音

3.羽の曲がりによる異常風切り音

※ターボチャージャーは個々に特有の周波数の高い音を出します。音の音程や大きさはそれぞれ違いますので正常な音か異常があって発する異音なのかを聞き分ける必要があります。

●ベアリング焼き付き以外の要因での回転不良、ロック

1.オイル漏れのまま運転を続けると、漏れたオイルがタービンの熱でカーボン化して付着・堆積し、タービンローターと干渉を起こし回転不良を起こします。

2.なんらかの原因でエンジン側から破片などがタービンに入り、タービンブレードとハウジング、またはシュラウドに挟まりロックを起こすことがあります。

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